点滴療法とは

点滴療法とは、がんや難病の回復から、予防や再発の防止、加齢や偏った食生活、ストレスなどから引き起こされる諸症状の改善など幅広い健康のニーズに応える症状の改善を目的とする医療行為です。

症状や身体の状態に合わせて必要なビタミンや有効成分を静脈内に投与できるため、サプリメントを経口で摂取するのに比べ、非常に高い効果を直接的に働きかけることが期待できます。

【欧米での点滴療法の現状】

欧米では現在、科学的に根拠のある様々な点滴療法が代替統合医療・抗加齢医療の現場で広く行われています。

高濃度ビタミンC点滴療法は、米国国立衛生研究所(NIH)や国立癌研究所(NCI)が注目し、カンザス大学やジェファーソン大学では卵巣がん、子宮がん、悪性リンパ腫の患者に対しての臨床研究が進められています。高濃度ビタミンC点滴療法は1万人以上の医師が癌治療に採用しています。

高濃度ビタミンC点滴療法

点滴療法研究会は医学的根拠に基づき、点滴療法を提供できるように医学情報を学び提供する研究会で、当クリニックの院長は点滴療法研究会の会員です。

ビタミンCの一番の長所は副作用の心配がきわめて少ないことです。

ビタミンCはシミ防止や老化防止に働く美肌ビタミンとして最近ますます注目されていますが、残念なことに人間はビタミンCを体の中で作ることが出来ないために常に食べ物で体内に入れる必要があります。紫外線が年々強く地球上に降り注ぐことで、皮膚ガンが増えて、皮膚の老化の危険性が高まっていることも指摘されています。さらに、ビタミンCは薬やサプリメントで服用しても体内への吸収率が意外に低いのです。

レモン1個でビタミンCが約20mgとされていますが、高濃度ビタミンC点滴療法の場合1回の点滴で、12,500mgから100,000mgの超高濃度のビタミンCを静脈から直接体内に点滴することにより、体の機能を整え美白・美肌などの効果に加え、抗ガン作用・免疫力増強・疲労回復や抗加齢などのさまざまな効果が期待できます。

超高濃度ビタミンC点滴療法は健康保険の適応がないため全額が自費診療となり、日本では限られた医療施設でのみでしか受けらないのが現状です。

当院では点滴療法研究会の会員である医師の診断により、その方の目的や症状に合わせたビタミンC量と点滴回数をご案内しております。

高濃度ビタミンC点滴の目的別使用方法

①抗加齢、美白・美肌、がんの予防が目的の場合

1~2週間に一度の間隔で、超高濃度ビタミンCを12,5g~25g点滴します。 高濃度ビタミンCのデトックス効果により動脈硬化の改善、顔や体のシミの改善が期待されています。

ビタミンCは老化やガンを引き起こす活性酸素に対する抗酸化作用が非常に強いことで知られ、メラニン色素を減らし、肌を白くすることでシミ・ソバカスへの美白効果や肌のコラーゲンを増やすことで、シワやタルミなど肌の老化を抑制します。

点滴で血管内に直接高濃度のビタミンCを入れることで、シミ防止や老化防止(抗加齢)が期待できます。ビタミンCは余分に摂取しても尿から排出されますし、身体にストックの効かない成分なので定期的に充分摂取する必要があります。

タバコを吸われる方はニコチンがビタミンCを破壊し、余計に必要になります。

ビタミンCのガン予防

わが国では高齢化に伴い、男性の2人に1人、女性の3人に一人がガンに罹るリスクが高いと言われるようになりました。特に、両親・祖父母や兄弟といった近い血縁者にガンにかかった人がいる場合、抗加齢やガン対策に積極的に向き合うことが望ましいとされています。強力な抗酸化剤であり、副作用の心配が少ないビタミンCをガン予防に用いると良いと思われます。

②高濃度ビタミンC点滴療法をがん治療として用いる場合

ビタミンCは自分が酸化されることで強力な抗酸化作用を発揮しますが、その際に大量の過酸化水素が発生します。血中に投与された時、正常な細胞は過酸化水素を中和できますが、癌(がん)細胞はこれを中和できず死んでしまうため、高濃度のビタミンCはガン細胞にとって抗がん剤として作用するわけです。

高濃度ビタミンC点滴療法のがん治療における先進国である米国のスタンダードとされているリオルダン・プロトコールを元に点滴療法研究会で推奨され、実績のある治療法を行います。

初回はビタミンC12,5gから始めて、最大75gを点滴にて使用します。

最初の6ヶ月は週2,3回、次の6ヶ月以降は週1回、2年目から月2回点滴します。

高濃度ビタミンC点滴の副作用

副作用としては点滴中の血管痛、長時間点滴することで針が血管から外れてしまって起きる痛み、内出血やむくみがあげられます。
ごく稀に点滴直後に腫瘍から出血を起こした事例の報告がありますが、これを防ぐために初回はビタミンC12,5g から開始し、徐々に投与量を増加させています。

高濃度ビタミンC点滴療法終了後の数時間は、簡易血糖測定器で測る血糖値が高値になります。これは見かけ上高いだけで、実際の血糖値はもっと低い値になります。したがって自己血糖測定をしてインシュリンの注射量を決めている糖尿病患者ではインシュリンの量に注意しなければなりません。

ビタミンCを過剰に摂取すると尿管結石になりやすいことが知られています。しかし、高濃度ビタミンC点滴療法ではこのような尿管結石は起こしにくいと言われています。

透析中の腎不全の方はこの治療を受けることはできません。心不全、大量の腹水、強い浮腫のある方は、点滴で水分を血管内に入れることで病状の悪化を来す恐れがあるためにこの治療ができない場合があります。

高濃度ビタミンC点滴療法を受けられるかどうかの検査

高濃度ビタミンC点滴療法を受けるためには、G6PD欠損症という赤血球膜の遺伝性酵素異常がないことが前提で、G6PD欠損症ある方はこの治療を受けることができません。

高濃度ビタミンC点滴療法を受ける場合に必ずG6PDの検査(採血するだけです)を受けていただきます。

高濃度ビタミンC点滴

初回相談料 5,090円(税込) G6PD欠損症+血液血算検査の検査 10,000円(税込)
ビタミンC 血中濃度測定(迅速法) 1回 6,870円(税込) ビタミンC 12.5g点滴(30分) 10,690円(税込)
ビタミンC 25.0g点滴(30分) 15,270円(税込) ビタミンC 50.0g点滴(60分) 20,370円(税込)
ビタミンC 62.5g点滴(90分) 25,460円(税込) ビタミンC 75.0g点滴(90分) 30,550円(税込)